充填とは?業界ごとの充填の意味や充填作業が向いている人の2つの特徴を解説
- 工場求人の仕事内容
2025/05/23

充填の仕事に関して「具体的にどんな作業なのか」「どんな職種に関係しているのか」がよくわからない方も多いでしょう。
実は、充填は食品や化粧品など幅広い業界で活用されており、工程ごとにさまざまな手法や特徴があります。
この記事では、充填の基本的な意味から、具体的な6つの充填方法や充填作業に向いている人の特徴まで詳しく解説します。
充填作業がどういったものかが気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。
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充填とは?

充填(じゅうてん)とは、「充=満たす」「填=埋める」という意味を持ち、充填作業とは容器などに液体や粉末などを詰める作業を指します。
日常生活ではあまり馴染みがないですが、さまざまな産業分野で基礎となる役割を担っています。
主に食品業界や化粧品業界など、液体や粉末、顆粒状の製品を取り扱う多くの業種で行う工程です。
充填の種類は主に6つ
充填には下記6つの種類があります。
- 重量式
- 容量式
- ボリューム式
- グラビティー式
- 窒素充填
- 真空充填
それぞれの充填方式について解説します。
重量式
重量式充填は、主に液体製品を容器に詰める際に採用される方法です。
充填機が製品の重量をリアルタイムで測定し、あらかじめ設定した重量に達すると充填を停止します。
重量式充填のメリットは、容器の形状や大きさが多少異なっていても、常に一定量の内容物を正確に充填できる点です。
そのため、デザインの異なるボトルでも内容量のばらつきを抑えられます。
容量式
容量式充填は、あらかじめ計量した一定の「容積」分の製品を容器に充填する手法です。
同じ形状の容器へ同一内容物を大量かつ迅速に詰める場合に適しており、大規模な生産ラインでよく見られます。
飲料や調味料など、規格化された容器に製品を詰める際に用いられます。
容量式のメリットは充填速度が速く生産性が高く、固体から液体、粘度の高いものまで多様な製品形態に対応できる点です。
ただし、容器自体の容積にばらつきがあると製品量に影響するため、容器の精度も求められます。
ボリューム式
ボリューム式充填は、事前に設定した体積分だけ製品を容器に詰める方法です。
ボリューム式充填はカット野菜やミックスナッツなどの固形物や、液体と固形物が混在する製品の充填に適しています。
ボリューム式充填機は、製品を一時的に溜めるホッパーなどで一定体積を確保後、容器へ充填します。
包装機と連動し、計量から包装まで一貫して行うシステムに組み込まれることもあり、製品形状が不均一でも体積基準である程度の量を安定して充填できるのが特徴です。
グラビティー式
グラビティー式充填は、重力を利用して液体を容器に充填する方法です。
充填タンク内の液体を容器の口より高い位置に設置し、高低差による自然落下で液体を容器へ流し込みます。
グラビティー式充填の特徴は、充填後の液面の高さを一定に揃えられる点です。
製品の見た目の均一性が求められる場合に有効で、透明ボトル入りの飲料や化粧水など、店頭陳列時に液面が揃うと美観が向上します。
グラビティー式では容器ごとの内容量の微差よりも液面高さを優先するため、内容量に多少のばらつきは許容されますが、構造が単純で扱いやすく、粘度の低い液体の充填に広く用いられています。
窒素充填
窒素充填は、製品を容器に詰める際に、容器内部の空気を不活性ガスである窒素ガスに置き換える充填方法です。
主に飲料や食品の品質を長持ちさせる目的で利用されます。
空気中の酸素は食品や飲料の酸化を引き起こし、風味劣化や変色の原因となります。
窒素ガスは無味無臭で人体に害がなく安定しているため、酸素と置き換えて製品の酸化を予防可能です。
真空充填
真空充填は、容器内を一時的に真空状態にした後、容器が外部から空気を取り込もうとする力を利用して液体製品を吸い上げるように充填する方法です。
真空充填のメリットは、容器内の酸素を極力排除できるため、製品の酸化を効果的に防止できる点です。
化粧品や調味料など、酸化により品質が劣化しやすい粘度の高い液体製品の充填に適しています。
また、瓶などの口が狭い容器や、柔らかく変形しやすい容器にも対応しやすいのも特徴です。
容器内を真空に近づけることで液体が容器の隅々までスムーズに行き渡りやすく、充填時の泡立ちを抑える効果も期待できます。
業界ごとの充填の意味

充填は、さまざまな業界で使用されますが、具体的な意味や作業内容は業界によって異なります。
ここでは、主要な業界での充填の意味を解説します。
- 製造業界
- 化粧品業界
- 医療業界
- 建設業界
上記の業界ごとの違いを知っておくことで、充填の言葉が指す作業や目的をより正確に理解できるようになります。
製造業界
製造業界での充填は、食品や飲料、化学製品などを瓶や袋などの容器に詰める作業です。
製品形態は液体、粉末など多岐にわたり、以下のように特性に合わせた充填機や方法が選択されます。
- ジュース:ペットボトル
- シャンプー:ボトル
- スナック菓子:袋など
製造現場での充填は、手作業の場合もありますが、大量生産工場では自動充填機を使用するのが一般的です。
充填機を用いて、正確な量を迅速かつ衛生的に容器へ詰められ、製品の品質維持と生産効率向上に貢献しています。
化粧品業界
化粧品業界での充填は、化粧水や乳液など多種多様な化粧品をそれぞれの容器へ詰める作業です。
化粧品は液体状から粘度の高いクリーム状までさまざまな状態があり、それぞれに適した充填方法が選択されます。
サラサラした液状製品にはグラビティー式や重量式、粘度の高い製品にはピストン式充填機や真空充填が用いられます。
化粧品は酸化や成分劣化を防ぐ必要があるため、内容物と容器材の相性を見極めて、適切な充填方式の選択が必要です。
充填方法を誤ると、容器内での変質や漏れが起こる可能性があり、結果として消費者の肌トラブルやクレームにつながるリスクもあります。
成分の安定性や密封性、衛生管理のしやすさを基準に選定すれば、品質維持と安全性確保につながるでしょう。
医療業界
医療業界での充填は、二つの意味で使われます。
一つは歯科治療で、虫歯などで歯にできた穴や欠けた部分を修復材料で埋める処置です。
充填材にはレジンやセラミックなどが用いられ、歯科医師が窩洞に詰めて歯の機能と見た目を回復させます。
もう一つは、医療機関や薬局で薬剤をアンプルやバイアルなどの容器に詰めたり、軟膏などをチューブに分注したりする作業も充填と呼ばれます。
上記の作業は衛生管理が重要で、正確な量が求められるため、専門知識と技術が必要です。
建設業界
建設業界での充填は、主に構造物の隙間やひび割れ、空洞などを特定の材料で埋める作業です。
建物の耐久性向上、防水性の確保などを目的として行われます。
コンクリートのひび割れにエポキシ樹脂などを注入して埋めると、ひび割れの進行抑制や雨水の浸入防止、構造物の強度回復を図れます。
また、窓枠や外壁の目地にシーリング材を詰めて防水性や気密性を高める作業も充填の一種です。
なお、使用材料や工法は、充填箇所、目的などにより適切な選択が求められます。
充填作業が向いている人の2つの特徴
ここでは、充填作業に向いている人の主な2つの特徴を解説します。
- 集中力があってコツコツ業務を進められる人
- 責任感がある人
上記のような特徴を持つ人は、ミスの許されない充填作業でも安定した品質を保ちやすく、現場で信頼される存在になれます。
集中力があってコツコツ業務を進められる人
充填作業は、高い集中力を維持し、地道な作業をコツコツと正確に進められる人に適性があります。
多くの充填作業は、同じ動作を繰り返す単純作業です。
ラインで流れてくる容器への充填や、充填済み製品の検品作業などです。
繰り返し作業は単調に感じられることもありますが、一つひとつの作業精度が製品全体の品質を左右します。
長時間同じ作業を続ける中で集中力が途切れるとミスが発生しやすくなるため、注意力を保ち、黙々と正確に作業を遂行できる能力が必要です。
責任感がある人
充填作業には、強い責任感を持って仕事に取り組める人が向いています。
食品や医薬品など、人の体内に取り込まれたり直接肌に触れたりするものは、品質や安全性が求められるからです。
充填作業での異物混入や充填量の誤りなどは、製品の品質を損ない、消費者の健康に影響を与える問題につながる可能性があります。
作業一つひとつに「自分が製品の安全を守る」のような意識を持ち、定められた手順を遵守し、細心の注意を払う姿勢が求められます。
充填作業の仕事を探す2つの方法
ここでは、充填作業の仕事を探すための代表的な2つの方法を解説します。
- 工場や製造に特化した求人サイト
- 転職エージェント
上記の方法に特徴があるので、自分に合った探し方を見つける参考にしてください。
工場や製造に特化した求人サイト
充填作業は、食品・化粧品・医薬品などさまざまな製造現場で必要とされる重要な工程です。
そんな充填の仕事を探すなら、製造業に特化した求人サイトを活用するのがおすすめです。
製造専門サイトでは、一般的な求人サイトには掲載されにくい工場・製造現場の充填業務に特化した求人が多数掲載されており、自分に合った条件の仕事が見つけやすくなります。
また、ライン作業・機械オペレーター・検品など周辺業務も同時に比較できるため、「充填+α」のキャリアを考えている方にも最適です。
さらに、製造系に強い求人サイトでは、職場の雰囲気や作業環境、未経験者歓迎かどうかなど、現場情報が詳しく掲載されていることが多く、応募前の不安も軽減されます。
「現場経験がない」「工場勤務が初めて」という方でも、製造特化サイトなら充填作業に特化した研修制度ありの職場や、寮付き・高時給の求人など、条件に合う仕事を効率よく探せるのが大きなメリットです。
転職エージェント
充填の仕事を正社員で探すのであれば転職エージェントがおすすめです。
転職エージェントは、求職者の転職活動を専門的にサポートするサービスです。
登録すると担当のキャリアアドバイザーがつき、希望やスキルをヒアリングの上、適した充填作業の求人を紹介してくれます。
また、非公開求人の紹介可能性や、応募書類添削などの選考サポートを受けられるのがメリットです。
「自分に合う仕事がわからない」「転職が初めてで不安」のような悩みを持っている人には、専門家のアドバイスを受けながら活動できるため心強い存在になります。
充填についてよくある質問
充填とはどんな仕事ですか?
充填とは、液体や粉末などを容器やパッケージに詰める作業を指します。食品、化粧品、医薬品、工業製品などさまざまな製造業で行われています。
詳しくは充填とは?で解説しています。
充填作業に必要なスキルや資格はありますか?
多くの充填作業は未経験からでも始められ、特別な資格は不要です。ただし、衛生管理や品質管理の意識が求められることがあります。
充填作業はきつい仕事ですか?
立ち作業が多く、一定の体力は必要ですが、重労働ではない職場も多くあります。作業内容や勤務時間は工場によって異なります。
充填の仕事を製造特化の求人サイトで探すメリットは?
製造専門の求人サイトでは、充填作業の求人が豊富で、未経験歓迎・寮付きなど条件に合う仕事を効率よく探せます。現場情報も詳しく、安心して応募できます。
詳しくは充填作業の仕事を探す2つの方法で解説しています。
充填についてのまとめ
充填とは、製品や業界によって内容や目的が異なる工程であり、適切な充填方式の選定によって品質や安全性が左右されます。
重量式や容量式、真空充填などの種類を理解すれば、製品や用途に応じた最適な方法を選ぶ判断材料になります。
また、責任感や集中力が求められる作業のため、自分の適性を見極めるのも大切です。
充填作業の仕事を検討している方は、まず仕事内容や求められるスキルを把握したうえで求人を探すとよいでしょう。
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